エスケープシーケンス
メッセージの特殊表示にはエスケープシーケンスを使用します。
エスケープシーケンス文字は大文字小文字を問いません。「¥n」と「¥N」、どちらでも指定できます。
メッセージの見た目を変更する
ウィンドウに表示されるメッセージの、色やサイズを変更します。変更された内容はクリックによる改ページによってデフォルト値に戻ります。
一部分のみ変更したい場合は、該当箇所以降をデフォルト値に戻します。
各デフォルト値はメッセージウィンドウの設定ファイル"meswnd.xml"で定められています。
→"meswnd.xml"について:データの作成とツール「ウィンドウの設定」参照
1.フォントカラーの変更
1.通常文字色変更
書式:¥c0x[AABBGGRR];
2.ルビ文字色変更
書式:¥cr0x[AABBGGRR];
3.影色変更
書式:¥cs0x[AABBGGRR];
- AABBGGRR
- 文字色
※パラメータの並びが他コマンドと違うので注意してください
例:
何か\c0xff0000ff;いいこと\cがありそうだ。
//フォントカラーは「¥c」でデフォルトに戻ります

※名前の文字色はシーンスクリプトでは変更することができません。
2.フォントサイズの変更
1.フォントサイズ変更
書式:¥f[size]
2.ルビサイズ変更
書式:¥fr[size]
- size
- 文字サイズ
-
- キーワードで指定
- 値を直接入力(指定の最後に「;」)
- 相対指定(指定の最後に「;」)
※ルビサイズの変更には、1と3の指定は使用できません。値を直接入力してください
1.キーワードで指定
キーワードは「ss」(極小)・「s」(小)・「n」(通常)・「l」(大)・「ll」(特大)の5段階があり、「n」がデフォルトサイズです。
フォントサイズにともない、ルビのサイズも変更されます。
例:
何か\flいいこと\fnがありそうだ。

2.値を直接入力
文字サイズをピクセルで指定します。このサイズには、文字影の分も含まれます。
例:フォントのデフォルトサイズが24の場合
何か\f40;いいこと\f24;がありそうだ。

3.相対指定
「+」・「−」を付けて値を指定すると、現在値からの相対としてサイズ変更を行います。
ここでいう現在値とはデフォルトサイズではなく、ウィンドウ内での直前の文字サイズとなります。
例:
何か\f+20;いいこと\f-20;がありそうだ。

3.表示位置の変更
1.左詰め表示
書式:¥pl
2.センタリング表示
書式:¥pc
3.右詰め表示
書式:¥pr
例:
そんなこと \pcあるわけがない \prたぶん。

4.表示タイミングの変更
※以下の指定は、ゲーム中の環境設定で「メッセージの表示スピード:最速(ノーウェイト)」や、「既読メッセージの瞬間表示」が有効になっている場合は効果がありません。
1.文字表示ウェイトで指定
メッセージ文字は、それぞれ内部で表示ウェイトを持っています。
たとえば5文字目は、「4文字表示される分待って」表示されます。
その表示ウェイトを指定することで、テキストが表示されるタイミングを任意に変更することができます。
書式:¥w[wait]
- wait
- 文字表示ウェイト
例:
やってみなくちゃ\w20;わからない。 \w0;やらなくてもわかる。 \w10;やってもわからない。
この例では以下のタイミングで表示されます。
- 1行目の前半と2行目が同時に表示開始
- 2行目(10文字)がすべて表示されると同時に、「10文字分待つ」指定をしておいた3行目が表示開始
- 3行目(10文字)がすべて表示されると同時に「20文字分待つ」指定をしておいた1行目後半が表示開始
2.フレーム値で指定
通常のコマンドと同じ、フレーム値での指定もできます。
書式:¥wf[frame]
- frame
- フレーム値
※テキスト表示方式をワイプモードにすると、エクケープシーケンス \w \wf の指定が無効化されます。
そのため、ワイプモードの場合は\w0; の代わりとして、\wr を使用し、表示開始フレームをリセットします。
「¥n」による強制改行とクリック待ち
1.強制改行
テキスト中に「¥n」を挿入することで改行を入れられます。
ウィンドウ内のメッセージが改行して表示されるだけで、クリック待ちは通常どおりメッセージの終端です。
例:
タマちゃん 「ほな、\nいきまっせ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

2.クリック待ち
「¥n」をテキスト外に記述することでクリック待ちとなります。
例:
タマちゃん 「ほな……」 \n \n タマちゃん 「いきまっせ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

1行目が表示された後、2クリック後に4行目のテキストが表示されます。上記の例は、メッセージウィンドウに何も表示されていない状態での2クリックとなります。
メッセージ表示を途中で止め、クリックで続きを表示させる場合には「wait key」コマンドを使用します。
スクリプトのブロック化
スクリプトのブロック化指定です。
通常はテキストかwaitの時点で処理が実行されますが、「¥@」を置くことで次のwaitかクリック(テキストか¥n)までを一つの動作ブロックとして定義します。
以下のように使用することで、メッセージを表示しながら画面に動きをつけることが可能です。
例1:
白い画面から黒い画面へ\@ eg 0 $ffffffff 800 600 rdraw 60 wait eg 0 rdraw 60 \n
さらに以下のようにすることで、表示メッセージと同期させることもできます。
例2:
白い画面から\@
eg 0 $ffffffff 800 600
rdraw 60
wait 60
eg 0//ここから下は残りのメッセージ表示で処理される
rdraw 60
黒い画面へ